ウェブは、よりオーディオビジュアルな方向へと、日々発展しています。そうした状況の中で、AVストリーミングおよびそれとシンクロしたメタデータを含むようなコンテンツは、どのように表現されるべきなのでしょうか? サーチエンジンの検索結果を、動画や音声プログラムの全体ではなく、ある特定のセグメントとマッチさせるには、どうしたら良いのでしょうか? 時間性を持った情報への「お気に入り」は、ソーシャル・ネットワーク上でどうやって共有すれば良いのでしょうか? 次世代のウェブ標準(HTML5やW3Cのmedia fragments)は、部分的には、こうした要求に応えてくれるでしょう。しかしそれらは、ストリーミング上のAVコンテンツに対してインデキシングやアノテーションをおこなうために必要な機能を、全て満たしてくれものではありません。 現在のところ、AVへのインデキシングやアノテーションは、以下の3つのアプローチに大別できます:
++ | 賛同:発表内容に賛成である場合 |
-- | 反論:発表内容に反対意見がある場合 |
== | 疑問:発表者、主催者、他のツイートなどに疑問や質問を呈する場合 |
?? | 参照 : 他のサイトURL、書籍、ツイートなどを参照する場合 |
IRI(リサーチ&イノベーション研究所)は、2008年に哲学者ベルナール・スティグレールの指導のもと、ポンピドゥーセンター、CCCB(バルセロナ現代文化センター)、マイクロソフト・フランスによって設立されました。IRIの使命は、「コントリビューションの経済」という文脈の中で、「愛好家」たちによる実践活動や、アテンション(関心)のエコロジー、そして産業化社会の新たな段階をいかにデザインするか、といったテーマについての基礎研究を発展させることです。 それと同時にIRIは、実践的活動として、批評空間にイノベーションをもたらすためのコラボレーション技術の研究・開発プログラムにも取り組んでいます。こうしたデジタル技術は、トップダウン型のメタデータと、愛好家達によるボトムアップ型の発言/投稿とを結び付けるものです。私たちは、ライブ中継を含む様々な場面で生み出されるデジタルコンテンツに対して人々がおこなった参与を、いかにして相互に同期させるか?というテーマに強い関心を持ち、このような研究をおこなっています。その一環として私たちは、検索エンジンやソーシャル・ネットワーク向けに、データのビジュアライズや、時間的メディア(動画等)をより的確に解説するという目的に特化した、メタデータ・プレイヤーの開発をおこなっています。